更年期に頻尿・尿漏れ・膀胱炎になる原因と対策法まとめ

更年期に頻尿・尿漏れ・膀胱炎になる原因と対策法まとめ
更年期に悩む主婦・山田さん
ちょっと相談しづらいのですが、更年期に入ってから頻尿気味で、何度も何度もトイレに駆け込むことになって困っています。
くみちゃん先生
更年期に入ると、誰もが頻尿になりやすくなってしまいます。頻尿の悩みは人に相談しづらく、また外出先の女性トイレは混むことが多いので、つらいことも多いですよね・・・。

「一日に何度も何度もトイレに行きたくなる」「夜間も頻尿気味で、いつも深夜や早朝に目が覚めてしまう」「トイレに行きたくなるから、お出かけしたり長時間電車に乗るのが怖い」という症状に悩まされていませんか?

40歳を超えると、男女ともに頻尿や尿もれなど「尿」に関するトラブル・悩みを抱えやすくなります。「若い頃は気にならなかったのに、なんで?」と思っている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、

・更年期に頻尿・尿もれがおきる原因
・更年期の頻尿・尿もれを対策する方法
夜間頻尿の原因と対策方法
・更年期に膀胱炎がおこりやすいって本当?

について説明しています。

 

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更年期の頻尿

先泌尿器科では、日中(朝起きてから夜寝るまで)トイレに行く回数は、4回~7回ほどが正常だとされています。基本的に、一日に8回以上トイレに行く場合のことを「頻尿」と呼びます。

しかし、「トイレの回数が8回以上だから頻尿で、それ以下なら頻尿ではない」ということではありません。

トイレの回数が1日8回以下であっても、「トイレが近くて不安になってしまう」「トイレのことを考えると嫌になる」など生活に支障をきたすようであれば、頻尿と呼ぶことができます。

頻尿には、不安や緊張など精神的影響からトイレに何度も行きたくなる「神経性頻尿」と、自分の意思に関係なく、膀胱が急に収縮して何度もトイレに行きたくなる「過活動膀胱」の2種類あります。

主に、40歳以降の男女に圧倒的に多くみられるのは、後者の「過活動膀胱」です。

 

過活動膀胱とは

過活動膀胱の条件は、
(1)排尿回数が1日に8回以上あること(朝起きてから夜寝るまでに)
(2)尿意切迫感(猛烈な尿意があり、漏れてしまうこと)が週に1回以上あること
と定義されています。

年齢・性別ごとの過活動膀胱有病率

日本排尿機能学会の報告によると、2003年時点で、40歳以上の12.4%(約10人に1人)に過活動膀胱が見られ、年齢が上がるにつれて割合が上がっていることが分かっています。

 

過活動膀胱になる原因

更年期に悩む主婦・山田さん
なぜ更年期になると、頻尿になってしまうのでしょうか?若い頃はあまり気にならなかったのに・・・。
くみちゃん先生
頻尿は、自律神経の乱れが原因だとされています。

 

自律神経の乱れ

「自律神経が乱れる」とか「自律神経失調症」という名前を聞いたことがある人は多いと思います。自律神経とは、緊張したりストレスを感じた時に優位になる「交感神経」と、リラックスしているときに優位になる「副交感神経」のことを指します。

私たちがお水やお茶を飲むと、腎臓で尿に変換され、膀胱に尿が溜まっていきます。すると交感神経が優位になり、脳が膀胱にむかって「もっと尿が増えるかもしれないので、膀胱をゆるめてください」と指令がでます。膀胱は、能からの指令にしたがってゆるんだ(拡がった)状態になり、尿を蓄えることができます。

くみちゃん先生
若い頃、長時間バスに乗ったり、数時間コンサートを見ているあいだ、ちゃんとトイレを我慢できていませんでしたか?あれは、交感神経が正常に働いていたという証拠なんです。

膀胱に一定量の尿がたまると、副交感神経と通じて、膀胱から脳へ「尿がたくさんたまりました!」と連絡がいきます。すると脳は「尿を排出しなければ!」と察知し、膀胱にむかって排泄をうながす指令をだします。

くみちゃん先生
お家でリラックスしているときは、自然に尿意がやってきますよね。これは、副交感神経の働きのおかげなんですよ。

更年期に入ると、女性ホルモンの分泌量が急激に低下し、自律神経の乱れにつながります。自律神経が乱れると、まだ尿をたくわえる余裕があるのに膀胱をゆるめられなくなったり、脳が尿意を察知する前に膀胱が収縮して漏らしてしまうのです。

 

更年期の頻尿は薬で治療できる?

更年期に悩む主婦・山田さん
あまりに頻尿が気になるのですが、病院で治療してもらうことはできますか?お薬はどのようなものがあるんですか?
くみちゃん先生
泌尿器科で「抗コリン薬」や「β3刺激薬」というお薬を使って治療してもらうことができます。しかしどちらも自律神経を刺激するため、副作用を感じやすいのも特徴です。
更年期に悩む主婦・山田さん
泌尿器科ね~・・・。やっぱり何となく相談しづらいし、迷ってしまいます。
くみちゃん先生
特に女性は治療に抵抗がある人も多く、悩んでいる人は多いのですが、治療をしている人は圧倒的に少ないんですよ。もしも治療に抵抗がある場合は、通販で手軽に買えるサプリメントを活用するのも一つの方法です。

頻尿の治療には、副交感神経を刺激する「抗コリン薬」、もしくは交感神経を刺激する「β3刺激薬」と呼ばれるお薬を使用します。いずれも自律神経の働きを整えることで、頻尿の改善をめざします。

 

更年期の頻尿対策

骨盤底筋のトレーニング

骨盤底筋を鍛えることで、骨盤底筋のゆるみによる頻尿・尿もれを改善することができます。

空のペットボトルを股にはさみ、ペットボトルをつぶすようなイメージで、太ももの内側と肛門にグッと力を入れましょう。1回10秒を6回繰り返しおこなってください。これを、1日に2セットおこなってください。

続けているうちに自然と骨盤底筋が鍛えられ、頻尿・尿もれをおこしにくくなります。

大変かもしれませんが、約1か月程度継続するようにしてください。というのも「筋トレ」と同じで、すぐに筋肉が鍛えられることはありません。一日腹筋をしたからと言って、すぐに腹筋がバキバキに割れることはありませんよね。

毎日少しずつでも続けることで効果が出てきますので、面倒でも毎日続けるようにしてくださいね。

 

膀胱訓練

膀胱訓練とは、尿意が生じたときにわざと5分~10分程度トイレに行くのを我慢し、徐々にその時間を伸ばしていく治療方法のことです。日本大学医学部付属板橋病院の山名先生によると、以下のような方法がいいとのことです。

①肛門や尿道に力を入れてぐっと尿を我慢する
②排尿以外のことを考えたり、ゆっくり深呼吸することで尿意を紛らわせる
③尿を我慢する時間を5分、10分と計画的に少しずつ延ばしていく

~ポイント~
ポイントは、尿意には波があることを知ることです。
尿意は波のように強弱があります。尿意が強い時に行動すると尿を漏らしてしまうことがあり、万が一漏らしてしまうとトラウマになって、さらにトイレを気にするようになってしまう場合があります。ですから、トイレに行く時は波が弱い時に行くようにしましょう。自信の無い方は外出時は避け、まずは尿パッドなどをあてて自宅での練習をお勧めします。そして、訓練をしてすぐに効果がなくても3ヶ月位は続けてみましょう。(引用:みんなの家庭の医学)

しかし以下にあてはまる人は、症状が悪化する可能性があるため、膀胱訓練はしないほうがよいとされています。

・細菌感染性の膀胱炎を発症している
・過活動膀胱である
・畜尿・排尿時に痛みがある(間質性膀胱炎)
・膀胱結石である
・前立腺癌にかかっている
・膀胱癌にかかっている
・前立腺肥大症である

 

夜間頻尿

夜間頻尿に悩む田中さん
夜中にトイレに行きたくなって目が覚めて困っています。なぜ、夜中トイレに行きたくなるのでしょうか。
くみちゃん先生
夜間頻尿は、主に加齢が原因だとされています。

頻尿の中でも、いったん寝たのにトイレに行きたくなって目が覚める夜間頻尿に悩まされている人も多くいらっしゃいます。日本泌尿器科学会によると、40歳以上の男女の約4,500万人もの人が夜間頻尿の症状があると報告されています。

夜間頻尿とは、夜中に1回以上トイレに行くことをさします。通常、夜中は体内で尿が作られる量が少なくなるので、一度眠りにつくと朝までトイレに行く必要はありません。

 

夜間頻尿の原因

夜間頻尿は、主に加齢による腎臓機能の低下が原因で、「お昼はあまりトイレに行かないけれど、夜中にトイレに行きたくなる」という現象が起きてしまいます。

尿は、腎臓で作られていますよね。しかし、歳を重ねると血の流れが悪くなってしまい、全身にバランスよく血を送ることができなくなります。夜よりも多く活動をするお昼間は、筋肉や心臓など生命活動に必要な臓器に血液が集められ、腎臓は後回しになります。

腎臓に集められる血液が減ることで、尿を作る量も減り、「お昼はあんまりトイレに行きたくないな」と感じるのです。

お昼よりも活動が減る夜中になると、ようやく腎臓に血流が集められ、尿を作る量が増加します。すると、「寝ていたのに目が覚めてトイレに行きたくなる」ということが増えるのです。

 

また、人によっては「尿意があるから目が覚めてしまう」のではなく、「夜中に目が覚めてしまったときトイレに行く習慣がついたことから、夜間頻尿だと勘違いしている」という人もいます。

もしも「夜間頻尿だと勘違いしている」場合は、夜中に目が覚める(中途覚醒)のを改善することが先決です。

更年期の睡眠トラブルについて、詳しくは「更年期障害による不眠・眠れない原因と解消法とは【薬・生活習慣】」をご覧ください。

 

夜間頻尿の対策方法:塩分を控える

夜間頻尿の原因は「加齢」によるものが大きく、簡単に治りづらいとされていました。しかし、2017年1月に放送された「その原因、xにあり」というテレビ番組にて、夜間頻尿が1週間で改善したという驚きの方法が紹介されていました。

国立長寿医療センター泌尿器科の吉田先生によると、夜間頻尿は塩分の高い食べ物が原因とのこと。私たちが体に貯められる塩分量が決まっているため、それ以上の塩分を摂取した場合、汗や尿と一緒に体外へ排出されます。

しかし、夜間頻尿は「お昼に尿が少なくなる」のも特徴です。お昼に尿が少なるということは、排出できる塩分量も減ってしまうということ。そうすると、寝ている間に尿意をもよおすことで塩分を出そうとするのです。

厚生労働省によると、一日の塩分摂取推奨量は女性7.0gまで、男性8.0gまでとされています。一度自分の塩分摂取量を見直してみてください。もしも塩分が多い場合は、少しずつ減らしてみてください。

 

夜間頻尿の対策方法:むくみを改善する

「たけしの健康エンターテイメント」では、足のむくみも夜間頻尿の原因になると指摘していました。

加齢とともに血流が悪くなると、体の細胞の間に水分が溜まってしまいます。この溜まった水分が「むくみ」の原因となります。むくみがあるままベッドで横になると、足にたまっていた水分が血管を通って上半身に届きます。すると、「余分な水分があるぞ!体の外に出せ!」という指令が腎臓に届き、寝ていたにもかかわらず尿意で目が覚めてしまうのです。

むくみを改善するためには、
・足と頭の下にクッションを置く
・ひざの位置を心臓より高くする
・足首の曲げ伸ばしを繰り返す
だけでOK。

尿が膀胱にたまるには3~4時間かかるので、就寝時間の5時間前までにはむくみを解消するように意識してください。

 

更年期の尿漏れ

くみちゃん先生
更年期の尿もれには、
①腹圧性尿失禁
②切迫性尿失禁
の2タイプあります。

 

腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁とは、咳やクシャミ・笑ったときにお腹に力が入ると尿がもれてしまう症状のことです。もれる尿の量は少ないことから「ちょびもれ」とも呼ばれていますね。

一説によると、40歳以上の女性の3人に1人が腹圧性尿失禁に悩んでいると言われています。

 

腹圧性尿失禁の原因

腹圧性尿失禁の原因は、
・尿道括約筋(にょうどうかつやくきん)の衰え
・骨盤底筋群のゆるみ
があげられます。

「尿道括約筋(にょうどうかつやくきん)」とは、畜尿するときにはしまり、排尿をするときはゆるむ、尿道の門番のような働きをしています。女性は生まれつき尿道括約筋の力が弱いのですが、加齢と共にさらに筋力が弱くなってしまい、尿がもれてしまうのです。

 

骨盤と骨盤底筋

私たち女性の下半身には、膀胱・腸・子宮・卵巣などを包み込むように骨盤があり、骨盤底筋群が膀胱や腸などの臓器を下から支えています。

骨盤底筋群は、本来ゆるみがなくなりピンと張った状態なのですが、加齢による筋肉の衰え、妊娠・出産、運動不足などによってゆるんでしまいます。

特に「妊娠してから尿もれするようになった」「出産後に尿もれがひどくなった」と感じる人が多いのは、妊娠中、お腹にいる胎児の重みが負担になるだけでなく、出産自に骨盤底筋群に大きな負担がかかり、ゆるんでしまうためです。

人によっては骨盤底筋群が切れ、骨盤内の臓器を支えられくなり、臓器が膣から飛び出てしまうこともあります。

 

切迫性尿失禁

切迫性尿失禁とは、「トイレに行きたい」と思った瞬間に猛烈な尿意におそわれ、我慢できずにもらしてしまう症状がでます。

 

切迫性尿失禁の原因

切迫性尿失禁の原因は、神経(脳梗塞、脳出血、脊髄の障害など)もしくは、神経以外(膀胱の血流障害、自律神経の亢進、膀胱の炎症など)がに原因がある考えられています。しかし、検査をしても異常が見つからず、原因がはっきりしない場合も多くあります。

 

更年期の膀胱炎にも要注意

更年期に悩む主婦・山田さん
更年期は膀胱炎になりやすいと聞いたことがありますが、本当でしょうか?
くみちゃん先生
もともと女性は膀胱炎になりやすいのですが、更年期には特になりやすいとされています。

膀胱炎とは、細菌が膀胱に侵入して炎症をおこす病気のことです。男性よりも女性の発症率が多い理由は、女性はそもそも尿道が短く肛門も近くにあるため、膀胱に細菌が入りやすいからです。

尿意があるのにトイレを我慢したり、冷えやストレスを感じることで悪化することがあります。

更年期に膀胱炎にかかりやすくなる原因は、エストロゲン(女性ホルモン)の急激な減少です。エストロゲンは、膀胱の粘膜に潤いを与えて保護するという、女性を守る働きをしてくれています。

しかし、更年期に入るとエストロゲンの量は一気に減少してしまい、膀胱の炎症がおきやすくなってしまうのです。

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