更年期障害の症状を改善する漢方薬まとめ!メリット・副作用など

更年期障害の症状を改善する漢方薬まとめ!メリット・副作用など

更年期障害の症状緩和のために、「漢方薬」を用いられることが多くあります。

スポンサーリンク

更年期障害の症状改善に漢方薬を使うメリット

更年期に悩む主婦・山田さん
更年期障害になったら漢方を使う人も多いけれど、どんなメリットがあるんですか?
くみちゃん先生
漢方薬を使うメリットは、
①体質や体調に合わせて服用ができる
②ホルモン治療に比べて手軽に始められる

の2つです。
更年期に悩む主婦・山田さん
なるほど、すごく興味があります!漢方について詳しく教えてください!
くみちゃん先生
もちろんです!まずは漢方薬のメリットについて詳しく説明しますね。

今すぐ「更年期障害におすすめの漢方薬」を知りたい方は、こちらをクリックして指定の項目までジャンプしてくださいね。

 

体質や体調に合わせて服用ができる

漢方医学では、その人の体質や状態(証と呼ばれています)を事前に判断した上で、その人に合った漢方薬を服用することになります。また、漢方薬の原料である「生薬」の組み合わせによって、一人一人の症状に合った漢方薬を作りだすことができます。

現代医学は「攻撃型医学」とも呼ばれており、原因の症状に対してお薬を飲んだり病巣を除去することで、症状の治癒をはかります。時には「効果も強いけれど副作用も強い」と言うこともあり得るのです。

しかし、漢方医学(東洋学)は、心身のバランスを整えることで症状の改善をはかろうとします。症状を攻撃的に治癒するのではなく、体と心の状態を底上げして、症状を改善していくというイメージです。

また、漢方薬には化学物質や添加物は含まれていません。植物、動物、鉱物などの天然成分のみを使用しているので、体への負担も軽減することができます。

くみちゃん先生
一人一人の症状に合った漢方薬を作り出せる。これが漢方薬の最大の魅力です!

 

ホルモン補充治療に比べて手軽に始められる

ホルモン補充治療については「更年期障害の症状を改善する市販薬・処方薬とは?効果や副作用は?」の記事をご覧ください。

更年期障害の治療には、主に「ホルモン治療」「漢方療法」「サプリメント」が用いられています。この中でも「ホルモン療法」は、人によっては効果を得やすい治療法なのですが、以下の理由のため、「手軽に始められる」とは言えない側面があります。

・検査結果によっては治療を受けられない
・過去の既往によっては治療を受けられない
・人によっては副作用の可能性がある
・人(状況)によっては乳がんのリスクが高まる可能性がある(※)

日本女性医学学会と日本産婦人科学会が刊行した「ホルモン治療療法ガイドライン」によると、5年以上継続した場合に、乳がんのリスクがわずかに上がる可能性があると発表されています。

 

更年期障害のホルモン補充治療の普及率
(引用:久光製薬

実際に、日本でのホルモン治療は2009年時点で1.7%しか普及していません。更年期障害に悩む女性にとって、ややハードルが高い治療法と言えます。

くみちゃん先生
ホルモン治療の前に、まず漢方を試してみよう!という女性が多いんですよ。

 

更年期障害におすすめの漢方薬

更年期に悩む主婦・山田さん
漢方、いいですね!メリットはよく分かったので、おすすめの漢方薬を教えてください!
くみちゃん先生
更年期障害に使われている漢方は約30種類以上あるのですが、中でも多く使われている「三大漢方薬」をご紹介しますね。
適している人
効果
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
痩せている、体力がない、冷え性の人
めまい、冷え、貧血、むくみ、肩こり、脱力感、倦怠感、むくみ、月経不順など
加味逍遥散(かみしょうようさん)
やや体力がない、
めまい、頭痛、肩こり、のぼせ、発汗、イライラ、不安感、動悸、腰痛、疲れやすいなど
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
体力が中くらいある人
赤ら顔、のぼせやすいのに足が冷える、下腹部が張る、月経異常、子宮内膜症、皮膚のトラブル

くみちゃん先生
体力がなく、主に肉体症状が出ている方には「当帰芍薬散」。体力がなく、精神症状も出ている方には「加味逍遥散」、体力はややあり、のぼせや頭痛などが気になる方は「桂枝茯苓丸」が合っていますね。
更年期に悩む主婦・山田さん
なるほど~。でも、この中に当てはまるものがない場合は、どうしたらいいですか?
くみちゃん先生
今から、更年期障害に使われている主な10種類の漢方薬をご紹介しますね。この中に当てはまるものがあるかもしれません。少し多くなりますが、チェックしてみてください。
漢方薬
特徴的な症状
温経湯(うんけいとう)
冷え、めまい、貧血、むくみ
お血、血虚、水滞
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
手足の冷え
血虚
抑肝散(よくかんさん)
神経過敏、イライラ、怒りやすい、不眠
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんびはんげ)
神経過敏、イライラ、怒りやすい、不眠、胃腸虚弱
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
神経過敏、精神不安、のぼせ、不眠、動悸
気逆
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
立ちくらみ、めまい、のぼせ、動悸、頭痛
気逆、水滞
甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)
ヒステリー、神経過敏、神経症、不眠
女神散(にょしんさん)
抑うつ、精神不安、のぼせ、めまい、頭痛
お血、気うつ
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
のぼせ、便秘
お血、気逆
通導散(つうどうさん)
抑うつ、精神不安、便秘、めまい、頭痛、肩こり
お血、気うつ


(参考:NHKきょうの健康 漢方薬辞典改訂版)

更年期に悩む主婦・山田さん
ん?ちょっと待って!この表の右に書いてある「虚」とか「水滞」とかって、いったい何のことなんですか!?
くみちゃん先生
いい所に気づいてくれましたね!漢方医学では、体質や体の状態のことを「証(しょう)」と表します。症状と証のどちらも当てはまっていれば、より体に合いやすい可能性があがる、ということです。
更年期に悩む主婦・山田さん
なるほど!自分が「この証だ!」って、どうやって判断すればいいんですか?
くみちゃん先生
「証」について、今からご説明しますね。簡単な表もありますので、自分はどれに当てはまっているか確認してみてください。

漢方では、患者の体質や状態のことを「証(しょう)」と表します。この「証」に基づいて漢方薬は処方されます。「証」を見るために、漢方がもっている独自の観点から病気をとらえることになります。基本となるのが、「陰」「陽」「虚」「実」という概念です。

 

その中でも「虚」「実」は、もともとの体力や、病気に対してどれくらいの抵抗力を持っているかの程度をあらわす概念です。

虚証
実証
タイプ
体力がない、病気に対する抵抗力が弱いタイプ
体力がある、病気に対する抵抗力が強いタイプ
慢性疾患(体力)
・きゃしゃな体格
・気力がない、疲れやすい
・目の光がない、声に力がない
・お腹の力が弱い
・脈が弱弱しい
・下痢をしやすい
・がっちりした体格
・気力があり、疲れにくい
・目の光があり、声に力がある
・お腹の力が充実している
・脈がしっかりしている
・便秘をしやすい
急性疾患
・症状が弱く、穏やか
・自然に汗が出る
・脈が弱弱しい
・症状が強く、激しい
・汗が出ない
・脈がしっかりしている


(参考:NHKきょうの健康 漢方薬辞典改訂版)

くみちゃん先生
もう一度「10種類の漢方薬」の表を見ていただくと分かるのですが、更年期症状が出ている形は「虚」タイプの方が多いため、漢方薬も「虚」に適したものが多く使われているんです。

 

漢方医学の概念「気血水(きけつすい)」とは

更年期に悩む主婦・山田さん
ん?でもさっき出てきた「水滞」とか「お血」とかは、どこにいったんですか・・・?
くみちゃん先生
それらは、漢方医学の「気・血・水(きけつすい)」という概念のものです。「虚」と同じく人それぞれタイプが異なりますので、どれに当てはまるかチェックしてみてください。
漢方医学「気血水」の概念

漢方医学では、「気・血・水」が体内をバランスよく巡ることで、健康が保たれていると考えています。「気・血・水」に異常が生じ、どれかの量が不足したり流れが滞ると、バランスがくずれ体に不調が現れるのです。

 

漢方で言う「気」とは「元気の気」でもあるように、人間が生きるためのエネルギーを表しています。

タイプ
気虚
気逆
気うつ(気滞)
特徴
「気」が低下し、活力が落ちた状態
「気」の循環が失調している
「気」の巡りが悪く、抑うつ傾向にある
症状
・体がだるい、疲れやすい
・気力がない
・食欲がない
・下痢をしやすい
・風邪をひきやすい
・日中に眠たくなる
・のぼせ感がある
・顔面が紅潮している
・四肢に冷えを感じる
・発作性の発汗がある
・動悸や発作がある
・発作性の頭痛がある
・意欲が出ない
・頭がぼーっとする
・のどにつかえた感じがある
・げっぷやおならが出る
・朝起きにくく調子が出ない


(参考:NHKきょうの健康 漢方薬辞典改訂版)

 

「血」はその名前の通り、「血液の流れ」をあらわします。全身に栄養やホルモンを運んでいます。「血」が不足すると、貧血や皮膚の乾燥、月経異常などを引き起こします。

タイプ
お血
血虚
特徴
「血」の巡りが悪く、停滞している状態
「血」が不足しているか、消費が多い状態
症状
・顔や目のまわりの皮膚の色が悪い
・唇、歯肉、舌の色が悪い
・手のひらが赤い
・頭痛、肩こりがある
・月経障害や痔がある
・集中力が低下している
・眼精疲労やめまいがある
・顔色が悪い
・皮膚の乾燥、肌荒れ、あかぎれがある
・貧血や月経障害がある

 

「水」は、リンパ液や消化液、尿、汗などの体液を表します。水が停滞すると、むくみや頭痛を引き起こします。

タイプ
水滞(水毒)
特徴
「水」が停滞して、体の一部に余分に溜まっている状態
症状
・体が重く感じる
・頭痛やぼーっとした感じがある
・めまいや立ちくらみがする
・水のような下痢をする
・むくみ傾向にある


(参考:NHKきょうの健康 漢方薬辞典改訂版)

 

漢方の副作用について

更年期に悩む主婦・山田さん
漢方は自分の体質や体調によって決まるということは分かったけれど、副作用はないんですか?
くみちゃん先生
副作用、気になりますよね。漢方もお薬の一種なので、副作用が起こることはあります
更年期に悩む主婦・山田さん
ええ、漢方にも副作用があるのね!う~ん、使うのを迷っちゃうわねぇ・・・。
くみちゃん先生
とはいえ、一般的なお薬に比べて副作用がおきる頻度は低いとされていますし、副作用が出ても大問題になることはめったにないんですよ。
更年期に悩む主婦・山田さん
そっか、それなら安心ね!

一般的に、漢方による副作用は起きにくいとされています。しかし、「全く副作用がない」という訳ではありません。用法容量を守らずに服用したり、他の薬との飲み合わせが影響して、副作用が起きることもあります。

また、漢方を飲んでアレルギー症状がでる場合もあります。漢方薬を飲んで、発疹、かゆみ、腹痛、下痢、むくみなどが出たときは、アレルギー症状がでている可能性があります。

「漢方による副作用は服用をやめることでおさまることが多い」と言われていますが、基本的には医師の指示に従って服用を続けるか、やめるかを決めるようにしてください。

 

漢方を飲む期間と効果が出るタイミング

更年期に悩む主婦・山田さん
漢方薬って、どれくらい飲めばいいんですか?効果はすぐに現れるものなのでしょうか?
くみちゃん先生
漢方は、飲み始めて1週間~2週間で、効果があるかないかをある程度判断できると言われています。

慢性的な病気の場合は、長期的に服用を続けて症状の改善をはかります。風邪などの一時的な症状の場合は、症状が出ている間、服用することになります。(医師の判断によって異なります)

漢方の効果が出るタイミングですが、風邪などの症状の場合、服用から15分~30分後には効果が現れます。症状がひどくない場合は、漢方を一包飲んだだけで症状が治ることもあります。

逆に、1週間から2週間飲み続けても症状が改善されていない場合、漢方が体に合っていない可能性があるので、医師に相談してください。

 

漢方薬の購入方法とは

更年期に悩む主婦・山田さん
早速漢方薬を買いたくなりました!そういえば薬局やネット通販で売っているのを見たけれど、他にも買う方法はあるのでしょうか?
くみちゃん先生
わ!まだポチっちゃダメですよ~!漢方薬は薬局やネット通販でも購入できますが、病院で診察を受けて処方薬としても買うことができるんですよ。
更年期に悩む主婦・山田さん
そ、そうだったんですね!市販の漢方と処方の漢方、どっちがいいかしら・・・。
くみちゃん先生
市販と処方、それぞれのメリットとデメリットをご紹介するので、それを参考に決めてみてはいかがでしょうか?

処方漢方薬のメリット

医師の診断を受けて自分の体質や体調に合った漢方を処方してもらえるので、自分で判断するよりも、漢方薬が体に合う確率が高いと言えます。また、日本で販売されている148種類の漢方薬は健康保険が適用されており、3割負担で購入することができます。(医療機関によっては自由(自費)診療になる場合もあるので、診察を受ける医療機関に問い合わせることをおすすめします)

処方漢方薬のデメリット

処方を受けるために、通院が必要になります。「病院が遠い」「病院に行きたくない」「病院に行くのがおっくう」という人は、少し面倒くさい思いをすることになります。

市販漢方薬のメリット

病院で診察を受けずに、漢方薬を購入することができます。インターネット通販などで手軽に注文できるので、病院に行く手間が省けますよね。

市販漢方薬のデメリット

保険が適用されませんので、完全に自費での購入になります。商品によっては、処方漢方薬よりも数倍の値段になっていることもあります。

 

漢方療法をおすすめしたい人

漢方療法は、以下のような方におすすめです。

・ホルモン治療ができない人
・ホルモン治療をしたくない人
・ホルモン治療で副作用が出た人
・若年性(プレ)更年期の人
・肉体症状だけでなく精神症状にも悩んでいる人

 

そもそも漢方薬とは?

くみちゃん先生
最後に、改めて「漢方薬とは」について少しだけ説明させていただきますね。

漢方とは、中国から伝わった「伝統医学」をもとに、日本で改良を重ねて独自に発展してきた療法のことです。「東洋医学」に基づいています。

現代、西洋医学の考えをもとに開発されている薬のほとんどが化学物質でできているのですが、漢方薬は植物、動物、鉱物などの天然成分を加工した「生薬」を組み合わせて作られています。

東洋医学における「病気」とは、「心身のバランスが崩れたために起きる」と考えられており、漢方などを使った治療では崩れてしまった心身のバランスを調節することで、病気からの回復を目指します。

以下が、西洋医学(現代医学)と東洋医学の比較表です。

東洋医学
西洋医学
医療の特徴
経験的、総合的な医療
化学的、分析的な医療
治療方法
体と心を含めた状態・体質(証)を導きだし、自然治癒力を高め回復をはかる
検査で病気・病名を診断し、投薬や病巣の切除を行った治療をする
治療に使う薬
天然薬物、複合成分
合成薬物、単一成分


(参考:NHKきょうの健康 漢方薬辞典改訂版)

スポンサーリンク


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です