「更年期に入ってから、喉の痛みが気になるようになった」「喉がイガイガするからのど飴をなめているけど、あまり良くならない」とお悩みではありませんか?更年期に入ると、更年期特有の原因によって、喉の症状がでてしまうことがあります。
こちらの記事では、
・更年期障害で喉の痛みがでる原因
・更年期障害による喉の痛みの治療方法
・更年期障害による喉の痛みの改善方法
・のど飴には効果がある?正しい選び方
についてご紹介しています。
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更年期障害で喉の痛みがでる原因


①エストロゲンの減少
②触角の衰え
③ストレスがあげられます。
エストロゲンの減少
女性ホルモンの一種のエストロゲンが減少することによって、喉の痛みがおきていると考えられています。「考えられている」という表現を使っているのは、エストロゲンが減少すると必ず喉の痛みが出るという明確な根拠やデータが報告されていないためです。
しかし、更年期障害によって「喉の痛み」を感じていた女性がホルモン治療を行ったことによって、喉の痛みが改善したという例があります。そのため、「女性ホルモンが喉の状態に影響を与えている」可能性が否定できないのです。
更年期に入ると、卵巣機能が衰えることによって、エストロゲンを十分に分泌できなくなってしまいます。卵巣機能は元に戻ることはありませんので、エストロゲンの量もどんどん減少していき、喉にも影響がでていると考えられるのです。
触覚の衰え
加齢による触覚の衰えが、喉の痛みを引き起こしているのではないかと指摘されています。
私たち人間には、触れたものを温かい・冷たいや痛いと感じる「触覚」が備わっています。加齢と共に、触覚のうちの「痛さをおさえる感覚」だけが衰え、「痛覚(痛いと感じる感覚)」だけが残りやすいのではないか、とされているのです。(参考:更年期障害と咽喉頭異常感症 古田/森山/大山)
そのため、更年期になると「咽頭痛」や「喉のヒリヒリ感」などの痛みを感じやすくなるのではないかと言われています。
ストレス
ストレスが原因で、喉の痛みがおきている可能性もあります。

私たちがストレスを感じると、交感神経という神経が刺激されます。交感神経は「活動の神経」や「闘争神経」などと呼ばれており、刺激されると唾液の量が少なくなるだけでなく、心臓の鼓動が早くなったり、血圧が上がったり、汗をかきやすくなります。
「緊張して喉がパサパサに乾いた」という経験、あなたにもありませんか?これは、緊張することによって交感神経が活発になったことで、口が渇きやすくなったのです。
逆に、リラックスをしているときには副交感神経という神経が優位になり、唾液が出やすくなります。
あなたは、今ストレスに感じていることや不安に思っていること、悩みなどはありませんか?ストレスや悩みが多いと、日常的に交感神経が刺激されやすくなり、つねに口が乾いた状態が続きます。口が渇くことで、痛みや詰まりを感じやすくなってしまっているのかもしれませんよ。
また、更年期の女性は咽喉頭異常感症になりやすいとされています。咽喉頭異常感症とは、心理的なことが原因で「喉の痛みや詰まり」などがおきる病気のことです。
あまりに喉の痛みや違和感が気になるようであれば、咽喉頭異常感症の可能性もあります。
更年期障害による喉の痛みの治療

「更年期の喉の痛みは、耳鼻咽喉科で診てもらうべき?」と思う人が多いかもしれませんが、更年期障害(ホルモンバランス)が原因で喉が痛い場合は、婦人科で治療することになります。
ホルモンバランスの乱れが原因の喉の痛みを耳鼻咽喉で診てもらっても、原因がはっきりせず「異常はない」と言われてしまう可能性が高いのです。これでは、つらい喉の痛みを治療することはできません。
更年期障害による喉の痛みの改善方法

「病院で治療するほどではないけど、喉の痛みが気になる」という人は、まず口の中を乾燥させないように気を付けるようにしましょう。
口呼吸ではなく鼻呼吸をする
「なんとなく喉に違和感があるな」という人には、口で呼吸をしている人もいらっしゃるようです。口で呼吸をすると空気が直接喉に触れるため、喉が乾燥しやすくなってしまいます。
特に、「疲れているとき」と「寝ているとき」に、無意識に口で呼吸をしやすくなっています。
「寝起きに喉の痛みや違和感がひどい」という人は、おそらく口呼吸をしてしまっているか、口を開けっぱなしで寝ているはず。最近では、寝ているときに口を閉じておくためのテープや、喉の乾燥を防ぐための「濡れマスク」などが販売されていますので、それを活用するのもおすすめです。(歌手など喉を使うお仕事の方が使っていることでも有名です!)
唾液を多く出すようにする
喉の詰まりや違和感があるときには、唾液をたくさん出すことを日ごろから意識するようにしましょう。なぜなら、唾液には、口の中に残った食べかすを洗い流すだけでなく、口内を保護・保湿する働きがあるからです。
ちなみに、私たちが年齢を重ねるほどに唾液の量は減少することが分かっています。自分の喉を守るためにも、積極的に唾液をだすようにしましょうね。
唾液の量を増やすには、以下のような方法があります。
・ご飯を噛む回数を増やす
・水分を多くとる
・喫煙を控える
・飲酒を控える
・ガムを噛む
・歯科グッズを活用する
生活の中で簡単にできるのは「ご飯をたくさん噛む」ことです。ご飯を噛めば噛むほど唾液はたくさん出ますし、満腹中枢が刺激されてお腹がいっぱになりやすいので、生活習慣病の予防にもなるのです。
また、ガムを噛むだけでも唾液をたくさん出すことができます。この際、ガムは「キシリトール配合」のものを選ぶと、虫歯予防をすることもできますよ。
喉が痛いときにのど飴をなめるのは効果がない?
「のど飴全てに効果がない」訳ではありませんが、のど飴を選ぶときは「自分の喉の状態」と「どれくらい効果のあるのど飴がほしいか」を考えたうえで、選ぶようにしてください。
「なんとなく喉が乾燥するな~」「明日には治ってそうだけど、ちょっとケアしたいな」というくらいであれば、スーパーやコンビニで気軽に買えるのど飴がいいでしょう。有効成分は入っていない、「食品(お菓子)」に分類されるのど飴のことです。
しかし、「喉の乾燥や詰まりがひどい」「なかなか治らない」という人は、スーパーやコンビニで買えるのど飴では、あまり効果を実感できないかもしれません。これらののど飴はたしかに喉に良いとされていますが、実際に「喉の痛み・詰まり・違和感を改善する成分」は入っていないからです。
特に喉の症状がひどいときには、薬局(ドラッグストア)で販売されているのど飴(医薬品に指定されているもの)を選ぶようにしてください。
具体的な商品名をあげると、「ヴィックス」「薬用ルルのど飴」「南天のど飴」「浅田飴」などです。商品によって効果・効能が異なりますので、商品説明をよく読んでから購入して下さいね。薬局のスタッフさんに詳しく教えてもらうのもいいでしょう。