「血圧を測ったらかなり低血圧だったんだけど、大丈夫かな?」「低血圧って、何かの病気が原因?」と心配になっていませんか?低血圧のほとんどは原因のないものなのですが、まれに病気などが原因のため、注意が必要なものもあります。
こちらの記事では、
・更年期低血圧の基準
・更年期に低血圧になる原因
・更年期の低血圧を予防・改善する方法
・そもそも低血圧とはどんな状態?
・更年期は高血圧になりやすい!
についてご紹介しています。
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更年期低血圧の基準

分類 | |||
---|---|---|---|
正常 | |||
低血圧 |
(単位:mmHg)
(引用:女性の病気百科)
この数値は、更年期における低血圧だけでなく、全ての年齢に適用されるものです。
最高血圧(上の血圧)が100mmHg以下、かつ、最低血圧(下の血圧)が60mmHg以下の場合に、「低血圧」と呼ぶことが多くあります。しかし、この数値に当てはまらないからと言って、必ずしも「低血圧ではない」という訳ではありません。
この数値に当てはまっていなくても、低血圧による症状が出ることもあります。
更年期に低血圧になる原因


①本態性低血圧(原因がない)
②二次性低血圧(病気が原因)
のいずれかです。それぞれ詳しく説明していきますね。
本態性低血圧
更年期の低血圧の多くは、特に原因・問題のない本態性低血圧(ほんたいせい・ていけつあつ)です。
もともと女性は男性に比べて、心臓が血液を送り出す力が弱いために、貧血になりやすいものです。また、遺伝や体質などによっても低血圧になりやすいことがあります。更年期に低血圧が続くと「何かの病気が原因なんじゃないか?」と思いがちですが、今までも低血圧になりがちだった方は、多くは原因や問題がないものだと考えていいでしょう。
血圧を測ったときに数値は低いものの、生活に支障がでるような症状がでていないのであれば、特に治療をする必要もありません。低血圧は「病気というよりも体質」と考えていて問題ありませんよ。
二次性低血圧
更年期におきる低血圧で怖いのが二次性低血圧です。これは慢性的な栄養不足、貧血、糖尿病、感染症、心臓疾患などの原因によっておきる低血圧のことを言います。
二次性低血圧があると、激しい脱水症状や、めまい、頭痛などの症状がおきます。また、原因となる病気特有の症状がおき、生活に支障をきたすこともあります。
低血圧が気になっている方のほとんどは二次性低血圧ではないとされていますが、低血圧かつ生活に支障をきたすほどの症状がでている場合、病院で検査を受けるようにしてくださいね。
更年期低血圧の対策方法

①血行改善
②軽い運動
などで対策をすることができます。
血行を改善する
「低血圧の原因」でもご説明した通り、血行不良も低血圧の原因になってしまいます。ですので、血行を改善することで、低血圧を改善することができます。
血行を改善する方法については、「更年期障害で冷えが気になる原因と3つの改善法【お風呂・食べ物・足の運動】」の記事で詳しくまとめています。こちらも参考にしてください。
軽い運動をする
軽めの運動をすることも、低血圧対策の一つの方法です。
運動をして心臓を鍛えると、心臓が血液を送り出す「心臓のポンプ機能」を高めることができます。心臓のポンプ機能を高めることで、血流の流れを強くすることができるため、低血圧を改善することができます。
運動をするとなると、「この機会だから思いっきり運動してやるか!」と張り切る方もいらっしゃいます。ですが、低血圧の方がいきなり激しい運動をすると、頭痛やめまいがおきてしまったり、ふらついて転倒してしまう・・・なんてことにもなりかねません。
ウォーキング、ストレッチ、ラジオ体操程度の軽い運動でかまいませんので、気が向いたときにでも行うようにしてください。
運動は、ダイエットや、更年期症状改善、更年期以降にかかりやすい生活習慣病を予防にもなります。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
そもそも低血圧とはどんな状態?

血圧とは、心臓が送り出した「血液」が、動脈に与える圧力のことを指します。
心臓が収縮し血液を送り出したときの血圧を「最高血圧」(上の数値が~とも呼ばれています)、逆に心臓が拡がり血液を戻しているときの血圧を「最低血圧」(下の数値)と言います。
低血圧とは、心臓がもっている血液を送り出す力(=心臓のポンプ作用)が弱い、ということになります。血液の流れが弱いため、血液が心臓に戻るスピードが悪く、低血圧になるのです。
低血圧だと、「朝なかなか起きにくい」「肩こり」「冷え」「めまい」「ふらつき」などの症状がおきやすくなります。
更年期は高血圧になりやすい?

「さっきまで低血圧だったのに、いきなり高血圧になった」「高血圧とは無縁だと思っていたのに、急になってしまった」という女性が多くいらっしゃいます。これは、高血圧を予防する働きのある「エストロゲン(女性ホルモン)」が、更年期に急激に減少してしまうためです。
更年期の高血圧は、心臓病や脳梗塞などの命に係わる病気を引き起こす可能性があり、とても危険なものです。また、高血圧には自覚症状が出にくいため、気が付いたときには手遅れに・・・なんていうこともあり得てしまうのです。
この記事を読んでくださっているあなたは、病院やどこかの施設で血圧を測る機会があり、「私は低血圧だけれど大丈夫なのだろうか?」とインターネットで検索をかけたのだと思います。あなたのその「血圧を測る機会」というのは、あなたの健康状態を把握できるとても大切なものです。ぜひ積極的に続けるようにしてくださいね。
また、高血圧になりだしたときは、女性ホルモンの減少が強く影響している時期。食生活や生活習慣を改善し、大きな病気にかからないように気を付けるようにしてくださいね。
更年期の高血圧については、「更年期障害で高血圧になる原因と予防・対策法【重症化に要注意!】」をご覧ください。